大聖堂―果てしなき世界


前作はすばらしすぎでした。大聖堂の建立という地味だけど確固とした軸があり、そこに人々の運命が絡まりあって叙事詩的な味わいがありました。くらべてしまえば、続編は人物も物語も小粒になった感はあります。それでも、読ませる魅力はいっぱいです。

キングズブリッジの大聖堂で出会った4人の子供たちが、それぞれのドラマを経て人生を紡いでいくという話で、とても細かく人間を描いています。どうでもいいようなエピソードのひとつひとつが積み重なって、本の分厚さとおもしろさをつくってます。前作が物語ならば、続編は人間、かもしれないです。

中世イングランドとか修道院とか扱っている題材はマイナーだし、ストーリーも波乱万丈でも壮大でもない。なのに、読み始めるとやめられない作品でした。

2009年5月1日
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